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2018年3月7日水曜日

第二東京弁護士会、2012年6月11日渋谷野宿者同時排除に勧告・要望

ヒカリエ開業まもない、2012年6月11日渋谷区立美竹公園、渋谷区役所人工地盤下駐車場などが渋谷区によって、突如、閉鎖された。いずれも長年にわたって野宿者が寝泊まりし、支援団体が炊き出しなどの支援をおこなってきた場所だった。日弁連に対して、2013年3月21日に、排除された当事者を含む個人4名、2支援団体が人権救済申立を行った。それに対して、2018年3月1日に、渋谷区長に勧告・要望が下された。
内容は以下である。(勧告・要望書、調査報告書のPDFは後日掲載予定)
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渋谷区長 長谷部健様
第二東京弁護士会会長 伊東卓

勧告書
当会は、当会人権擁護委員会の調査の結果、申立人●●●●氏外6名からの人権救済申立事件について、貴区に対し、下記のとおり勧告します。

勧告の趣旨
貴区が、平成24年6月11日早朝、渋谷区立美竹公園、渋谷区役所人工地盤下駐車場及び渋谷区役所前公衆便所を一斉に閉鎖し、ホームレスを退去させた行為に関しては、当該行為はホームレスにとって実質的な住居からの強制立退きに該当するところ、当事者、関係者との実効的で十分な協議及び交渉がなされたとはいえず、またホームレスの自立の支援等に関する施策との連携を図りつつ、適切かつ十分な代替措置を講じていたともいえないから、相当な配慮をもって慎重になされたものと評価することはできず、憲法25条、ホームレス自立支援法11条、国際人権規約(社会権規約)11条1項等の趣旨に照らし、人権侵害に該当するものである。それゆえ、貴区は、上記施設及びその他の公共施設から、ホームレスを性急に排除したり、安易に行政代執行手続を発動したりするのではなく、居宅保護を原則とした生活保護の運用を行い、ホームレスに対して、これを適切に説明、教示し、必要な援助を行うなどして、話し合いによる解決を優先するよう勧告する。

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渋谷区長 長谷部健様
第二東京弁護士会会長 伊東卓

要望書

当会は、当会人権擁護委員会の調査の結果、申立人●●●●氏外6名からの人権救済申立事件について、貴区に対し、下記のとおり要望します。

要望の趣旨

貴区にあっては、ホームレス支援団体の活動に制限が及ぶことが予想される措置を行う際には、ホームレスの生存権に及ぶ支障が最小になるよう、これらの支援団体と事前に十分な協議を行うことを要望する。