2017年4月7日金曜日

宮下公園全面封鎖についての渋谷区プレスリリース「宮下公園の供用停止につきまして」全文批判!  


●が渋谷区プレスリリース、★が私たちの批判・反論です。




●昨日、渋谷区は宮下公園の供用を停止し、公園周辺の仮囲いを行いました。



★三メートルの鋼板で徹底的に取り囲むのは仮囲いではありません。仮というならば、いつ囲いが取れるのでしょうか?



●本区では、これまでにホームレスへの支援として、住まいの確保を優先し、一人ひとりに合った支援を行うハウジングファースト事業を始めとする福祉的対応などを行ってきました。



★渋谷区の福祉が野宿者に活用している宿泊所は、東京都の指針に反している劣悪な施設ばかりです。保護費が選択自由もなく天引きされ月に8000円しか渡されないという施設も活用しています。2段ベッドの大人数部屋の施設もあります。また、ハウジングファースト事業は最大6ヶ月、住まいと食料が支給されるだけであり、しかも8床だけの施策です。

渋谷区における福祉の問題については、後日別項で詳細に批判をします。



宮下公園の敷地においても、約25人のホームレスが従来起居の場所としておりましたが、社会復帰に向けた支援などの取り組みを重ねてきた結果、本日現在でシェルターやアパートへの入居が完了しております。



★約25人は小屋で暮らしていた人々ですが、3月27日に全員の入居が完了していたというのは偽りです。また、宮下公園の中で夜間就寝していた人たち(10名前後、多い時は25名)は含まれていません。そして、それらの人たちに対して福祉が対応をしたのは、27日に封鎖された公園の中でのことです。さらに、公園内では昼に身体を休めていた野宿の方もいましたが、それらの人たちに代替の場所は提示されていません。また、ハウジングファースト事業は、渋谷区全域を対象にしたものですが、実際は宮下公園下にある緑道脇の小屋の方々に対して集中的に斡旋されました。福祉は排除の受け皿ではなく、当事者が幅広い選択の中から自主的に選び取るもののはずです。ハウジングファースト事業は、宮下公園の野宿者排除のための施策という性質が強く、本来の福祉のあり方に反しています。小屋で暮らしていた人にしても、不本意ながら出て行かれた人もいます。ハウジングファースト事業をうみだした「アイリブシブヤプロジェクト」のヒアリングに呼ばれていた支援団体は、長谷部区長から「強制排除を二度としない」との言質をとっています。同プロジェクトに参加協力した有力な野宿者支援者を長谷部区長は裏切ったと言えます。

なお、小屋の場所が宮下公園の敷地になったのは、数ヶ月前に渋谷区が都と敷地境界の確定を行った後のことです。



●一方、以前よりホームレス支援団体と称する団体や、これまで他の場所で寝泊りをしていながら夜間施錠を妨害するために集結したホームレスなどにより、門扉の閉鎖妨害や不法工作物の設置等といった違法行為が続いております。



★福祉を含め行政として大切にすべきことは、実際に宮下公園で夜間に人が寝ているということのはずです。それらの人たちに対して、「夜間施錠を妨害するために集結したホームレス」という表現はあたりません。渋谷駅周辺にほとんど存在しない、細切れではないまとまった時間、ある程度安心して眠ることができる場所を求めて、宮下公園にやってきた人たちです。そのような要求の結果が夜間施錠の阻止であり、厳寒期に寝るために必要な毛布を置くための倉庫やダンボールです。ここでの渋谷区の書き方は、現在の再開発と追い出しが進む渋谷における野宿者の状況を等閑視し、野宿者や支援団体の切実な要望に対して故意で一方的な印象操作を行うものです。そして、このような印象操作は、自らがおこなった野宿者に対する強制的な排除の非道さをごまかすためになされています。



●こうした状況で、今後の新宮下公園整備事業の工事に備え、既存施設の調査や準備を行うなど、公園を適正に管理するためには、仮囲いが必要であると、公園管理者である区が判断して、作業を実施いたしました。



★新宮下公園整備事業の都市計画は審議中で決定されていません。それにもかかわらず、税金をかけて調査や準備を進めること自体が不当です。

都市計画も設計も解体工事の日時ばかりか、調査や準備の日時も決まっていないことを区は認めています。3月27日の封鎖強行後に宮下公園内で行われたのは、警備員の立哨と、出入り口上の監視カメラ増設のみで、全面閉鎖を必要とする作業は確認されていません。3月27日に公園閉鎖を行った必然性・緊急性はどこにもありません。



●公園利用者の皆様に対しましては、やむを得ず公園を閉鎖することになりご不便をかけてしまいますが、ご理解とご協力を賜りたいと考えております。



★ご理解とご協力を賜るためには事前の相談が必須です。区が公園封鎖について事前に行ったことは、封鎖の30分程度前に区庁舎の掲示板に供用停止告示を貼り出しただけです。

3月24日(開庁日として1日前)の区民環境委員会で宮下公園に関する質問が多く出されましたが、土木部長も公園課長も委員会を構成する議員に閉鎖について知らせることはありませんでした。27日朝に追い出した野宿者には、工事が行われることすら告げることがありませんでした。公園内の荷物等に貼られた緑と水・公園課による警告書には、撤去期限が4月6日までになっていました。また、同時に閉鎖された公園の1F部分にある「渋谷駐車場」は3月31日で休業との貼り紙がしてありました。渋谷区は、三井不動産という大企業の利益のためには、その他のことは整合性もなく無視するようです。

前段の「このような状況で」、そして「やむをえず」というこの文章の流れからは、公園封鎖の責任を支援団体や野宿者に転嫁しようとする意図が見えます。しかし、言うまでもなく、公園の突然の封鎖で最大の被害を受けたと言ってもいいのは、その日の晩から寝る場所を新たに探すことになった野宿者です。そして、ナイキジャパンが公園を改造して以来行われている夜間施錠など、公園を閉めることについての批判を行ってきたのは、野宿者としてあるいは野宿者とともにこの問題を考えてきた私たちです。

三井不動産による新宮下公園事業が公園の公共性を損ない野宿者の人権を軽視するものであるから、私たちは反対しているのです。話し合いを行うのではなく、反対の声を押しきるために鋼板で公園を封鎖するのは、渋谷区に理がないことを証明するとともに同事業の性質を明らかにするものです。



●今後、都市計画変更の決定を経て、できるだけ早い時期に工事に着手してまいります。



★暴力的な野宿者追い出しを伴い、利用者を無視する公園封鎖を工事着手のためにおこなった事業の都市計画が認められたとしたら不当なことです。そもそも、都市計画の変更は現在の公園敷地内にホテルを建てるために必要となる手続きですが、公園の供用停止を先行強行させたことは、審議会での事業の承認手続きをないがしろにする暴挙と言わざるをえません。都市計画審議会は、白紙撤回の答申をするべきです。この最後の一文からは都市計画も決まらず工事時期も未定の公園を封鎖した不当さが改めて浮かび上がるばかりです。

渋谷区は、特定営利企業による過度な商業化、水面下のプロセス、突然の公園閉鎖、野宿者の追い出しといった、社会的に広範な批判をあびたナイキジャパンの公園改造と同じ過ちを繰り返しています。3月31日をもってナイキジャパンは悪評にまみれたまま宮下公園から撤退しました。このようなプレスリリースで汚点を糊塗しようとしても事実に基づく批判をかわすことはできません。三井不動産にもナイキジャパンと同じ結果が待っていることを私たちは確信しています。

今回のプレスリリースは、常設の小屋を持たず睡眠のために宮下公園を使ってきた野宿者とそれを支援してきた人たちを閉め出す意図をもって、渋谷区が公園封鎖したことを明らかにしています。長谷部区長は、就任直後の記者会見で「ホームレスの追い出し派ではないし、そういう発言をしたこともないです」と発言していますが、今回行ったことは、まさに野宿者の追い出し・排除に他なりません。3月27日の宮下公園封鎖で被害を受けた人々、受け続けている人々に対して長谷部区長は真摯に謝罪し、償うべきです。そして、理由も必要も認めがたい公園封鎖を一刻も早く解除すべきです。



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宮下公園の供用停止につきまして

【問い合わせ】広報コミュニケーション課広報広聴係(電話:03-3463-1287FAX03-5458-4920

昨日、渋谷区は宮下公園の供用を停止し、公園周辺の仮囲いを行いました。

本区では、これまでにホームレスへの支援として、住まいの確保を優先し、一人ひとりに合った支援を行うハウジングファースト事業を始めとする福祉的対応などを行ってきました。

宮下公園の敷地においても、約25人のホームレスが従来起居の場所としておりましたが、社会復帰に向けた支援などの取り組みを重ねてきた結果、本日現在でシェルターやアパートへの入居が完了しております。

一方、以前よりホームレス支援団体と称する団体や、これまで他の場所で寝泊りをしていながら夜間施錠を妨害するために集結したホームレスなどにより、門扉の閉鎖妨害や不法工作物の設置等といった違法行為が続いております。こうした状況で、今後の新宮下公園整備事業の工事に備え、既存施設の調査や準備を行うなど、公園を適正に管理するためには、仮囲いが必要であると、公園管理者である区が判断して、作業を実施いたしました。

公園利用者の皆様に対しましては、やむを得ず公園を閉鎖することになりご不便をかけてしまいますが、ご理解とご協力を賜りたいと考えております。

今後、都市計画変更の決定を経て、できるだけ早い時期に工事に着手してまいります。


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